シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

三島スカイウォークで本当の無を知りました

60〜70歳女子3名で構成される「健脚系女子の会」で少し遠出してみることになりました。

行き先は、三島。

静岡県です。

あの巨大吊り橋を歩こうというわけです。

最年長のセンパイはすでに他の大きな予定が入っており今回はパス。

3人、されど3人。

元の職場で同僚とは言え、今は全員別々の場所で働いています。

休日や都合それに気分を合わせて予定を組むのは案外簡単ではないです。

なので、

発案自由。

無理強いしない。

けども、

無理に合わせもしない。

個人の都合と意思そしてなにより気分最優先。

というのが、この会のモットーです。

 

てなわけで10月が終わろうと言うのにまだまだ夏みたいな日、ゆらりさんとわたしの二人で三島スカイウォークを目指して出かけました。

三島は新横浜から新幹線で30分もかからない近さ。

指定席代がもったいないので、立ってもいいからと自由席にしました。

乗換案内アプリによると「混雑」との予想。のぞみ号でなくひかり号でも?平日なのに?と半信半疑で乗車。

確かにビジネスマンらしき人々でほぼ満席状態。しかし良く見ると三人掛けの真ん中ばかりぽつぽつ空いています。

あらま座れますね。通路側のビジネスマンの足の前をお尻から通過してそれぞれ真ん中に座って行きました。

スマートEX

乗車券は、この10月から始まったJR東海の新しいサービス「スマートEX」で買ってみました。

パスモ交通系ICカード)を登録すれば、チケットを発券することなくタッチするだけでそのままパスモでスルッと新幹線改札を通過できるネット購入の乗車券です。

・新幹線の改札前でアワアワしながら特急券を買わなくて済む。

・変更もキャンセルも窓口に行かなくていい。

ただし!

あとで気がついた注意点がひとつ。

通常の新幹線チケットですと、市内のJR駅から乗れば、乗り継ぎということで新幹線の駅までの運賃が含まれています。

しかし。

このスマートEXで購入したチケットには、そのサービスはありません。

きっちり新横浜 からだけの乗車券付き特急券(新幹線)となります。

前もって購入する余裕があるなら、スマートEXで購入する必要はないですね。

さて、三島駅からどうやって行くか

とりあえず三島まではスイスイとやって来た二人。

難題は、三島駅からの足です。

徒歩で行くには遠すぎる。

ペーパードライバーの私どもにレンタカーの選択は無し。

今回は、観光案内所でも確認した上で最安値のこれ、東海バスさんのフリー切符にしました。

一日券で1100円。

片道570円なので、往復で40円お得。

  

これ以外、ほぼ選択の余地なし。

きっぷ裏面

乗り放題だが、他に行くには時間的にかなりの計画が必要

乗り放題ではありますが、三島駅からスカイウォークまでかれこれ一時間はかかる上、ほぼ一時間に一本という本数の少なさ。一日であちこち行くのはかなり頑張る必要があると思いました。

60歳を過ぎた今となっては、頑張らないが信条ですので、もちろん頑張らずにスカイウォーク往復のみに使用しました。

でっかい吊り橋スカイウォーク

ところで、スカイウォークって?

と思われた方。

これです 

遠くには富士山も見える絶景

海外から来られた方の姿も多いです。

たくさんの人が歩くと揺れます。

そして、下を覗き見ると足からお尻にかけてぞわぞわするほど怖いです。

景色に見とれたりして、ゆるりのんびり吊り橋を渡っていたら、向こうの方で何やら大声がします。

なに?

きゃぁああああぁ〜っ!

ぎぇえええェェぇええ〜!

ぅうおおおおぉォォおーーー!

スタートの掛け声がするたびに、絶叫とともに人が次々と谷間に放出されて来ます。

吊り橋の真横、その空中をすごいスピードで飛び去って行くヘルメット姿が手を振ったりもしています。

 

あれは、あれだ!

テレビで見たことあるあれだ。

そう、これでございます ⇩

※三島スカイウォークさんのHPからお借りしました。

爽快アクティビティ!ロングジップスライド。

谷間に渡された一本のワイヤーを、一本のロープでぶら下がって滑り降りるってやつ。

テレビで見て一度やってみたいと思っていたものの、実際の情景を見ると、

あれ? あれれ? やってみたかったのは、あれだっけ?

いや、あれとは別物でしょ。うんうん。

あんな怖そうなのわざわざやる人がいるんだな~。

あはは~、がんばれ~。

揺れる橋の上から、やっと撮れた一枚(空中を滑り降りるどなたか)

こっちは若干揺れはするものの安全な橋の上。

余裕のよっちゃんです。

あ~おもしろい。見てるだけでも面白い。

「恐怖におののきながら空中に飛び出して来る人々を、笑顔で声援しながら手を振る」という「アクティビティ」を存分に楽しませていただきました。

運命の出会い

ところがです。
年相応にアスレチックに繋がる森の散策に出かけたふたり。

健脚の出番です。

途中の小道で、おふたりのスタッフさんとすれ違いました。

どこかに戻る途中だった模様。

こんにちは~。

までは良かった。

飛びませんかー?

今日は最高ですよ。土日なんか百人から五百人は並びますが、今日は待たずに飛べますよ。お天気も良くて風も無いし絶好の日ですよ。

あらま、そうですか。へ~え。

(いやいやいや、どんだけ絶好の日でも空いてても飛ぶわけないです)

往復2000円なんですよ。

(いやいやいや、わざわざお金出してまで怖い思いしたくないです)

すると!

へえ~往復で2000円ですか。それはお得ですね。

ゆらりさんが言うじゃないですか。

お得ですねって。

ああ、ゆらりさんお得意の一旦受け入れて流す戦法ね。

(いやいや、特にお得とか思わないですよ。命がけだし)

ゆらりさんは、何ごとも特に否定することなくふらりゆらりと物事をかわす柳のごときお人柄。それが理由で、ゆらりさんと呼ばれているのであります。

そうなんですよ。お得でしょ。こんな絶好の飛び日和ないし、ぜひ飛んでください。

あ~、あはははははは。そうですね~。

(どんだけ絶好の日よりでも飛ぶとかないです)

そんな会話を交わしてにこやかにすれ違った私達。

 

さて、と、森の散策の続きを。

歩き出す私に、「往復で2000円なんだね。片道かと思ってた。それに、普段は百から5百人待ちなんてすごいね」

ゆらりさん、え? 

本気じゃないよね?

あなたは、どんなに強硬な勧誘でさえもふらりゆらりと余裕でかわせる実力をお持ちじゃなかったけ? いくらさっきのスタッフさん達が山男みたいにがっしりとした男前だったといっても、まさか、その気になったりしてないよね?

私は、少しだけ「ゆらりさん飛びたい疑惑」を持ちながら、気のない返事をしました。すると、するとですよ。

私ね、死ぬまでに一度はバンジーもやってみたいのよね。

・・・

いま。

ここで。

その告白って、いったいどゆこと~?

バンジージャンプって、それ!

もしかして、ひょっとして?

ゆらりさん、飛びたいってことよね~っ(くらすこ絶叫)

 

そして。私たちは。

んじゃ、一回飛んでみよっか!

太陽の陽ざしを浴びてきらきら光る葉っぱさんよ、優しく語りかける木々の皆さんよ、あちこちで出会う森の小鳥たちよ。サヨウナラ。

なぜか大急ぎで来た道を引き返したのでありました。

 

いよいよ順番が来たその時、

落ちたらどうする?

何か言い残すことはあるか尋ねる私に、ゆらりさんは落ち着いて言いました。

その時は、別にそれでいいよ。そこまでだったてことで。

妙に、納得。

 

地面から足を離す瞬間、両目を見開きながら私は完全に無になりました。

ふわり。

浮かぶとすぐに意識を取り戻し、思い切り絶叫。

そして条件反射のようにギャラリーの皆さんに手を振りました。

背中に風を感じながら、はるか遠くに見えるであろう富士山を探しました。

 

おまけ

スタッフさんの情報によると、風の強い日はほぼ100%途中で止まるそうです。

そうなると、いちいちスタッフさんがワイヤーを手繰りながら救出に向かうそうで、その間、宙ぶらりんのまま空中で揺れながら待つんですって。こわっ。

なぜなら、スタッフもまた、風でシューッと滑っていけないからだそうです。

 

飛ぶ気満々でお出かけになる方は、入場券とアクティビティに使えるセット券がおすすめです。200円くらい安くなります(私たちは入場だけで十分と買っていなかった)また、手袋をお持ちください。手袋必須なので200円で買うはめになります。

チケット売り場は、かなり長い行列でしたので、ネットで購入がいいかもです。