どうせ老いるなら〜シニアーゼまるくるみらくる

60代は余生じゃない。新しい人生の始まりなのだ。

江ノ電 小さなキラキラがあちこちにぽろぽろ落ちている

あまりにもお天気だったものですから。ついつい。行ってしまいました。

江ノ電に乗りに。

江ノ電、えのでん、エノデン、なんか落語でもやってくれそうな響きです。

江ノ島電鉄。乗ってみたかったんですよ〜。

お泊りも必要ないし、ちょっと頑張れば行ける距離。なんだけど、観光的にあまりにも有名で逆に敬遠していました。そういうの案外、行く機会を失ったまま人生を終えてしまう可能性大です。

 

江ノ電って、鎌倉と藤沢を海岸線をなぞるように繋いでるローカルな電車なんですね。

そうなると迷うのが、藤沢から乗るか? 鎌倉から乗るか?

しかし、藤沢〜鎌倉間は、たったの34分。

江ノ電の一日乗車券「のりおりくん」を買えば、どっちから乗ってもゆうゆうと往復できます。迷わず「のりおりくん」を買って鎌倉からスタートしました。

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すいすい購入したと思うでしょ?

江ノ電さんの券売機って、すごくわかりやすいんですよ ⇩ (由比ヶ浜で撮影)

路線案内も「のりおりくん」の選択もわかりやすい。

それなのにね、駅員さんにご迷惑をおかけしました。

この場をお借りしてお詫び申し上げます。すみませんでした。

いったい何をどうすれば間違えるんだ?と思われるでしょうが、良く見てください。

カードをこういう風に置くパターンにあわあわ。

普段使う券売機では、カードで支払う時、カードがやっと入るくらいの細長い隙間にカードを半分差し込んで使うわけですよ。で、処理するために一旦全部吸い込まれるわけですよ。ここポイントです。

で、この江ノ電さんの券売機でもPASMOで購入しようと画面操作をしていました。途中「カードを置いてください、絶対に動かさないでください」という指示が画面に出たので「え?ここ?」と訝しげに思いながらもPASMOを置いたわけです。MRI検査台のような落ち着かないカード置き場です。ただそっと置くだけなんですよ。カード目線で見ると、いつもよりうんと広々したお部屋です。横たわった体にひゅるる~んって寂しい風が吹きそうです。不安と寂しい気持ちに陥って、もうどうにでもしてくれいって自暴自棄になる危険性もあります。もはや、まな板の鯉なんです。そんな状態でカードさんに何か変化が起こるのかな~どうなるのかな~と興味津々に見ていたら、なんと!なんの変化も無いじゃないですか。え!間違えた?と思ってよく見ると、ICカードを置いてくださいって書いてあるじゃないですか。あ~!ICカードって、ICチップが付いてるクレジットカードのことかー。しまった、パスモ置いちゃったよ~パスモ使えなかったのか~と急いで財布からクレカを取り出し交換しようと、広場からパスモを取り出した瞬間!

これが出てしまいました ⇩ ・・・

お恥ずかしい画面

券売機のすぐ横がパカっと開いて「カード動かしちゃったんですか」とやや不機嫌そうに駅員さんが顔を出してくれました。そりゃ~自動機を止められてご機嫌な人なんていません。事情を説明したら、パスモでも買えますよとテキパキ指示をくれました。なるほどそうかPASMO交通系ICカードですもんね。あ~びっくりした。なんの変化も起きなくても、そのまま置いておけば良かったのでした。とほほ。

それにしても、あれってカード置いたら天井部分に何か機器が入ってて、カード内容を読み取るんでしょうか。それとも下から感知するんでしょうか?どっちにしてもすごいですね。

 

無事にのりおりくんをゲットして、お土産屋さんを覗きつつホームへ行くと入って来ましたよ。江ノ電くんが。しかもなんと、行き先の電光プレートがクリスマス仕様です。

かわいい。緑と黄の車体にお似合いです。それだけでもう、なんか嬉しくなりました。

ツリーとリースの2バージョンがあるようでした。

気分はもうわくわくです。最初にどこで降りてみようかな。

そうだ、海を見よう! 由比ヶ浜で降りてみよう。

由比ヶ浜駅で下車し、数分歩くと、

う~みだぁ~!
テンションあがるー!

夕景に見えますが、めっちゃくちゃギンギンのお日様でした

遠くでサーフィンしている姿やヨットも見えて桑田さんの歌が耳の中で鳴り始めます。

ほんのそこの水たまりにもたくさんの小さな魚たち。

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とにかく太陽がまぶしい。海がまぶしい。

もしかして今って夏?

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すっかり気分を良くして、よし!ひと駅ずつ制覇するぞと息巻いていましたが、由比ヶ浜から乗り込んだ車両では運よくこんな席をゲットしてしまい、 ⇩
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こんな景色や ⇩

右奥に見えるのは江の島。江ノ島が見え~てきた~♫

走ってる前の車体が蛇のようにうねって走っている姿!ひょ~!⇩
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そんなこんながもう楽しくて、気がついたら江ノ島まで来ていました。

あっという間でした。なんてこったい。

せっかくだから、江ノ島へ行ってみることにしましたよ。

せっかくだから。

ところで、せっかくってなに? そういえば、せっかくってなんだろ・・・まあでも、せっかくなので、小田急江ノ島駅片瀬江ノ島駅)も見学 ⇩

竜宮城ではありません。小田急片瀬江ノ島駅です。

宮殿の足のような白い部分に入ってみると・・・

亀さんの彫り物が四隅に。

やっぱりここは竜宮城なんですね。


江ノ島までは結構歩きますよ。

陸地と江ノ島を繋いでくれる弁天橋まで軽く10分程度。

そのあと、弁天橋がまた10分程度でしょうか。

江ノ島側から弁天橋を望む。

この橋では、色んな人とすれ違います。

先生に引率された遠足の子ども達。はしゃいでる学生グループ。犬を抱っこした人・連れた人。赤ちゃんとベビーカー。楽し気な親子。カメラを携えた初老の男性。ゆっくりと歩く高齢の人々。それにたくさんのカップル。

そして、橋の上から目を上げ見渡すと、なんとなんと ⇩
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ほら見てください。
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富士山。あのお姿を目にするとわけもなく嬉しくなるのはなぜでしょう。

でも、橋の足元に目をやると怖いですよ。

ざっぷ~ん、ざっぷ~んと波しぶきをあげているのが、ほんの2~3m下。

ここに落ちたらもう見つからないな。
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平日でしたが、人出は参道を埋めるくらい多く、名物のタコせんべいやソフトクリームを頬張る人でいっぱいでした。


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最近できた登りのエスカレーター(有料)エスカーを使わずに上まで登ってみましたが、あれ?いつの間にこのくらいでハーハー言うようになったかな?と少しがっかり。でも若者ならきっとすいすい登れる距離です。

江ノ島は神社を主体としたでっかい山の観光地ですね。

人々が通るであろう木という木に、イルミネーションのライトがびっしり取り付けられていて、木の皆さんは体中に巻きつけられたぶつぶつが気持ち悪かったりしないのかな。

でも、夜になると、そんなことは見えないし木の皆さんに想いを馳せることもない。ただただ美しいきらめきに包まれながらお散歩できるに違いないです。波の音と海の空気と風、それに満開のきらめくイルミネーション。

この季節は夜がきっとすてきです。

 

江ノ島駅です ⇩

江ノ島駅では線路を横断できます(左) ホームの待合室の中にはこんなものも(右)

藤沢駅では、鎌倉行きへと変わったプレートにも、やっぱりクリスマス ⇩

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電車って不思議ですね。

仕事の行き帰りや何か用があって乗ると、ちっともつまらない。移って行く景色も運んでもらってるありがたさも周りにいる人のことも見えてるけど見えていない。到着までとにかく早く時間が過ぎるように音楽聴いてみたりスマホ見たり寝てみたりする。でもこうして、自分の意思でただ乗っていることを楽しんでいると、まるで何もかもが新しく面白く見える。白黒で止まったままの景色に色がついたように生き生きとしてくる。こんなに面白かったんだな~。ずっと乗っていたいって思うんですよね。

贅沢してるな~って思うんですよね。

いつまでもずっと続くと勘違いしてる人生と同じかもしれないな。

線路はどこまでも続くようで、いつか必ず辿り着く終点。

 

ふと、すぐ後ろに立っているカップルの話し声が聞こえてきました。

彼女 やっぱり海。海がいいな。海じゃなきゃだめ。

彼氏 なんだよそれ。

彼女 エネルギーがさ、違うのよ。

彼氏 なにそれ、ぜんっぜんわかんない。

彼女 だからさ、海がいいんだってば。海。

彼氏 山じゃだめなのかよ(密かに蓮舫さんの2番じゃだめなんですかを思い出す私)

じゃあさ、山の温泉とかもだめじゃん。行けないじゃん。(なぜかムキになってる彼)

彼氏かわいいなぁ。きっと、彼女が言いたいことってそこじゃないと思うけど。マスクの下で小さく笑顔になる。彼には彼の目指すものがあるんだな。

電車が駅について扉が開くと、たっぷりの髪をバっと翻して彼女、彼を促すように一度だけ振り向いてサッサと降りた。少しおとなの匂いが立ち始めた強い眼差しの女性だった。一歩遅れて急いで降りていく彼の後ろ姿、彼女のあとを追いかける。

湘南の海を舞台にしたドラマのひとコマみたい。青春っていいなぁ。これから二人にどんな未来が待っているのだろう。

 

白い杖をついて一人で乗り込んできた高齢の男性。頼りなく車内に進んで行くのを見て、同行の女性と一瞬だけ目を合わせると、迷いなくサッと立ち上がる女性。立った彼女にさりげなく席を空け奥へと消える男性。彼女、おじいさんに顔を寄せて小さな会話。そのあとに広がる笑顔。きっとどこまで乗るんですか。彼の降りる駅でホームに降り立つまで腕を取ってアシストした彼女。ここにもまた、ひと幕のドラマ。

 

道を尋ねる人に、ゆっくり丁寧に行き方を教えている初老の男性。右手にも左手にもいくつもの買い物袋をぶら下げてる。重いだろうに、早く帰り着いて降ろしたいだろうに。いい人なんだなー。

 

鎌倉〜藤沢は、片道たったの34分。

その間に、繰り広げられるたくさんの小さなキラキラ。

出会えたことに感謝。

 

江ノ電のHPを覗いてみたら、駅の写真まで貼ってあってとっても楽しいです。

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