舐めてました〜!
天ぷら専門店 ひらおさん。
前回、福岡は博多を訪れた際、なにげに入った天ぷら専門店「たかお」さん。その楽しさに味をしめ、今度は兄弟のようなお名前の「ひらお」さんに行ってみようと心に決めていました。
ところで、「たかお」とか「ひらお」とか。名前が紛らわしすぎですよね。もしかして兄弟か親戚関係なのかなと勘違いするし、え?どっちどっち〜?ってなります。
どっちかは、「お」じゃなくて「あ」とか「い」とかにするお考えは起きなかったのでしょうか?それとも、どうだ?わかりにくいだろう?どっちがどっちかわからなくなるだろ?どっちでもいいんだよ。どっちでもいいからおいでなさい、ほれほれ、なんて意図があったりするのかな(んなわけないか)
さて今回、揚げたてハフハフ行っちゃうぞ~!と意気揚々向かったのは天婦羅処「ひらお」さん。
なんでも海老を始め、使用している食材にこだわりがあるそうです。それなのに、お値段はリーズナブルで食べるシステムはちっちゃなアトラクション。わっくわくしかないですよね。
伺ったのは天神アクロス店。
あっつあつの天ぷらにかぶりつく自分をむふふと夢想しつつ、お口のなか天ぷら味いっぱいに足取りも軽く店先に到着!
すると。。。
。。
。。。
これですよ。
長蛇の列。
その光景を目にした途端、頭上に何か鋭いものがズンと刺さる衝撃に襲われ(る気がし)ました。こんなに混んでるもんな、ん、スか?
これぞまさに青天の霹靂ならぬ脳天の辟易。
到着したのは午前11時20分。
店先の列は20人くらい。
せっかく来たんだし。。とりあえず並ぼう。
しかしその列は一歩進んでは立ち止まる、草を反芻する牛より遅い歩み。
そんな列の真横は店と通路を仕切る壁。
その壁がです、さあ!店内を心ゆくまでご覧くださいと言わんばかりのガラス張りなんです。さながら水族館の水槽のようなでっかいガラス張りの壁に沿ってちょびっと進んでは止まるわけです。
そうなると、当然、見るともなく中の様子に目が行ってしまいます。
モノローグのショーのように展開されるアッチの世界。
忙しく天ぷらを提供する人々、満足気に天ぷらを楽しむ人々。
お配りお兄さんのトレイに載せて運ばれて来た揚げたてピチピチの天ぷら。それらがポロンポロンと目の前の網付きバットに放り入れられると「うん。それで良し」とばかりにわずかな目の動きで天ぷらを受け止め、伸ばした箸先でひょいとつまみつつ、あっつ!と唇を外側に反り返しながら頬張って行く憧れのお姿。
「早くアッチアチの天ぷらを頬張るアッチの人になりた~い」と妖怪人間ベムのように眼光するどい羨望野獣と化している自分にハッといたします(私だけ?)
そんなこんなを繰り返しながら少しずづ店内の様子がわかってくると、
ダメかもしれない・・・
絶望という文字が頭をよぎりました。
なんと!店の中にはその2倍以上の待ち人が待機していたのです(上の写真でもチラッと見えます)
30分待った時点で、店の入り口にも到達ならず。時間的に無理と判断。
ひとり寂しく離脱となりました。
見通しが甘すぎた自分にがっくり。
土曜日だったせいなのか。
アクロスがイベントホールを含んだ複合商業施設だからか。
(アクロスは法人向けのビジネスビルだと勘違いしてました)
それにしても、お店を回してるスタッフの人数に驚愕ですよ。
ザッと見たところ4人です。
百人以上のお客さんをさばき、アツアツを提供するという神業もやってのけるのに、4人なんですよ。
4人!
ロの字型のカウンターの中に、職人らしき揚げ方ひとり、揚がった天ぷらを配るお兄さんひとり、お皿やご飯など配膳とテーブル回りを仕切るお姉さんひとり。
あとは、カウンターの外側を回遊魚のように回ってお世話をする人ひとり。
注文とお会計は券売機ですが、生身の人間スタッフは総勢たったの4人なんです。
奥に下準備の人がいたりするのかもしれないですけど、それでも恐ろしく少人数。
かといって手薄というわけでもなく、お客さんの食べる速度で客席が回っている印象。
だからこその「ロの字型」カウンターであり、リーズナブルなお値段なのでしょうが、その少数精鋭システムはすごいと思いました。
しかし、パート募集の貼り紙もデカデカと入口に貼ってありまして。
もしかしたらですが、やっぱりコロナの影響で人出が足りないのかも。
福岡県人だったら、パートに応募して「パートタイマーは見た!」みたいに、このお店の少人数で回す秘密のノウハウを知りたいと思いましたよ!
今、日本の価格は外国に比べて安いんですってね。諸外国では、ファストフードのハンバーガーひとつ千円以上するらしいです。
ここ、ひらおさんにしろ、たかおさんにしろ、アツアツ天ぷらにご飯・汁物・小鉢まで付いての立派なお食事。
それが千円前後。
さらに、お茶は飲み放題だし、店内は清潔。
これだけのサービスを提供するための大変な努力があるってことや、ありがたみは日本人ならわかると思うんだけど、海外の人から見て「やっす!しかも、うっま!」だけみたいに軽々しく思われたら、ちょっと悲しい。
こんなカッコイイ天ぷら屋さんを応援するため、おいしくて安い秘密を解き明かすためにも(うそ。食べたいだけ)また来福したらリベンジするぞ~。
これから訪れようという方は、混雑状況を確認して行かれることをお勧めします。