シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

忍び寄られてウクレレ…からの本当のこと

これが歳をとっていくということか〜!

これこそが加齢というものなのか~涙!

という出来事が起きました。

 

それは、ウクレレサークルに入会して初めてのレッスンでのことです。

思いもよらず、ウクレレサークルが身近なところにあり、練習風景を見学。あまりにも楽しかったので速攻で参加させていただくことにしたのです。

身の程知らずオーケー、やらずして何を語るや、何事もやってみたいことは躊躇なくやってみる今日この頃。

ぐずぐずしている暇はありません。

 

そもそも最初にウクレレに興味を持ったのはかれこれ15~16年前、まだ40代の頃。

子どもが高校生の時の文化祭でのことでした。

舞台の上に静かに現れたひとりの男子生徒。

小さなウクレレを持って出てきて演奏を始めました。すると、その曲目が、なんとイーグルスのホテルカリフォルニアだったのです。ウクレレをまるでエレキギターのようにギンギンに弾きこなす姿に髪の毛が逆立ちました。

たぶんウクレレにエレキ?電気?を装着していたと思います。

あんなに小さい楽器でこれだけの曲を弾きこなすとは!

ご存知の方はおわかりいただけると思いますが、ホテルカリフォルニアの間奏と言ったらもうあなた、エレキギターの魔力全開ギュワンギュワンと脳内に反響する魅惑の音色。それをです、それを、なんの遜色もなく鳴り響かせてくれたのです。

すごい、すごすぎる。って彼がすごいのですが、ウクレレでそんなことができることに雷に打たれたような衝撃を受けました。

まさに、全身を走るグワァ〜ン!です。

その時、私は思いました。

ウクレレを習いたい...

 

しかしその後、毎日の生活に忙殺され月日は飛ぶように流れ、やがてウクレレへの憧れも薄れて行きました。

ところがある日、(このブログにも時々登場する)友人のモリモリがゆる〜いウクレレを習い始めたと小耳に挟みました。な、なな、なんですとー!?そこで、再び、忘れていたウクレレへの思いが再燃。ちゃっかり便乗させていただいたのでした。

それが50歳を過ぎたある日の事。

しかし、なかなか上達もせず、5日間働いて次の日の土曜日に片道一時間以上かけて新宿まで通うのがだんだんと辛くなりました。

ついには、レッスンが終わったあとにモリモリと餃子屋とかタイ料理の店でランチビールを一杯やるのが目的になって行きました。

先生ごめんなさい。

そのままゆっくりとフェードアウト...今に至る。

 

しかしです。ウクレレはうちにあるのです。

ランチビールで薄められた思いとはウラハラに、しっかりと存在していたのです。

あの日、勇んで渋谷の楽器店に飛び込み、何がなんだか全然わからないまま購入した先生オススメのFamousのウクレレ

そのウクレレさんが呼んでいます。

ワタシは、ここにいるよ!

うっすらと埃にまみれしんみりとしてはいますが、ちらちらとこちらを伺うように寂しげな視線を投げかけていたのです。

ごめんよ、ウクレレのウクちゃん(←たった今つけた呼び名)うっううっ(←泣いている)寂しい思いをさせたね。

 

お話しが長くなりました。

悪いクセです。お許しください。

というわけで、

・老化防止に指を動かしたい →最近、指の関節が痛むことがある。

・ご近所に知り合いを作りたい →何気ないご近所さんのありがたさひしひし。

というかねてよりの念願も叶い、みごとにウクレレサークルの一員へと返り咲いたのです。

ところが!

初めてのレッスンで、これ以上無いくらい簡単なパートを仰せつかり、たどたどしくもプンパラピンと弾いてみると、あれ?皆さんと全く音が違う。。。予告無く勢いよく飛び出す〇ナラのように私一人だけが突飛な音を出しています。

一応、楽譜通りに弾いているつもりなのに。

 

しかも、楽譜は驚くことに全て同じ音。開放弦といって、どこも押さえることなくただピンピンはじくだけという超絶簡単な譜面。

おかしい・・・なぜ、皆さんと音が違う?

はてな

と思っていると、お隣のベテランの方が慌てた様子で近寄ってきて、楽譜をぐいと引き寄せ、これはタブ譜といってね…と優しく丁寧に教えてくださるではないですか。

タブ譜のことは、不埒なウクレレ野郎の私とて何となくは知っていました。

うん?と、もしものために持参した老眼鏡をかけて楽譜をよーく見ると、

なんと!

なんと!!!

0だと思って見ていた数字が、2とか3とか5ではありませんか!

ぐっわぁぁあ〜ん!

全ての数字が、0=開放弦。ただ弾くだけの音。0が並んでいるだけと、私の目には見えていたのです。

やってしまった~。

見えてなかった。

そうです。私の目は、すでに立派な老眼と化していたのです。

これが、老化ということなのね〜!

老眼鏡かけたらなんとかなりましたけど、華麗に登場した加齢さんや、気づいてなかった私も”ろうか”してますけど老化さんに、いつの間にか忍び寄られてました。

 

生命体としての、どうしようもない劣化。それがまるで、つまずいて初めて気づいた小石みたいに足元に転がっていたのであります。

 

何かを始めるのに何歳からでも遅くない!

なんて言われてますが、それって60を過ぎると心意気とか、いくつになっても新たなことに挑戦してボケないようにしよう程度のお話しですよ。

本当のところ、早いに越したことないです。( ;‐;)