シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

みなとみらいキノシネマでパーフェクトディズを観る

「人生って、なんなん?」

「暮らしのひとコマひとコマをどう味わうかなんて、自分次第で尊くもなれば、つまらなくもなる」

鑑賞中、そんな言葉が頭の中に浮かんでは静かに落ちる。。。役所広司さん主演の映画「パーフェクトディズ」やっとこさ観てきました。

監督さんが外国人なので、いやそこで日本人はそんなことしないでしょ、みたいな所もありましたが、なんとも詩的な映画。

 

ず〜っとひとりの男の一日を追いかけているだけなのに、あっという間に時間が経っていました。

・人の一日って、そういうものよね。

・どこにどう自分の感動を見つけて行くかよね。

・心の安定なんて、ひょんなことから崩れていくし崩されていくもの。

そんなことを、うずうずウムと考えます。

見て良かった。

 

でも、この年齢だからかも。

枯れてから観てこその映画なのかも。

 

ところで!

今回この映画を観た映画館が予想外にすてきだったのですよ。

ニッチな映画館があるな〜と認知はしていたものの、自分には縁が無いものと決め込んでいたのですが、パーフェクトディズをここでしかやってなかった上に、気がついたのが最終上映日の二日前!

行かなくちゃ!となりました。

 

夫T氏を誘って速攻で出かけました。

最近は、なるべく夫T氏を誘って出かけるようにしています。

本人が食指を動かした場合に限りますが。

なぜかって、

仕事ばかりで遊んできてないT氏は、話がつまらん!

仕事が楽しみでもあり生き甲斐なのでしょうけど。

乗り物に乗ればすぐ寝るし。

窓の外にも中にも、面白いものがいっぱい見えるのに(それは私の趣味か!(笑)

ここまで生きてくると、仕事の話しとかどうでもいい。

会社なんて、辞めたらそこまで。

 

だけど、楽しんで遊んできた積み重ねって、その人を豊かにしてる。

遊ぶって、プランニング力もアンテナ力もコミュ力も行動力も必要。

それに、予期せぬことが起きた時の対応力も。

やらされるんじゃなくて自分の意思で選んで動くから。

それって、案外難しい。

 

映画館のお話しでした。

とても小さくて狭くて、個性的な映画ばかりを上映している映画館なのです。

Kino  cinema(キノ シネマ)横浜みなとみらい。 

みなとみらいグランモール公園のTSUTAYAブックの上にあります。

 ※リンクを貼りたかったのですが許可が必要みたいなので止めておきます。

TSUTAYAのはじっこからこの階段を登ります

キノシネマは、横浜の他に、新宿・神戸・福岡・立川にあるようです。

なんかいい雰囲気でしょ

ここね、小さいからとしんみりした雰囲気を予想していたら、意外にも小洒落ています。

まずね、座席が真っ赤!

シアター自体は広くはないけど、モンローの唇か?ってくらい真っ赤なビロード調生地の座席がゆったりと配置されてます。

でね、なんといっても、座席の肘掛けですよ。

肘かけが両側とも一つの座席のもの

両手のひじを思う存分どっしりと置けます!

なんなら飲み物もふたつ置けます。

シートはもたれて体重をかけるだけで心地よい角度にリクライニングしてくれます。

 

そして、トイレ!

女性用トイレの入り口

可愛くないですか?

懐かしいキャラクターがお出迎え。

これ、オリーブ・オイルですよね。

子どもの頃、テレビで見てたな~。

男性用は、たぶん、ポパイ (夫に確認すれど定かでない)

中も赤!

全体的に赤で統一されています。

扉がまたステキ。閉じると一枚の絵。

洗面台の鏡

化粧直しの鏡

そして極め付けは、入場の際に見せるチケットのQRコード。

ネットで購入したスマホ内のQRコードがチケットだったのですが、ピッと読み込んで入場かと思いきや、読み込む装置も入り口に立っているスーツ姿のお兄さんの手にも何も無い。

とりあえずお兄さんに見せると、なんとQRコードを指でなぞるように確認して、ハイどうぞと言うではないですか?

え?

QRコードって、人間の目で読めるの?

なんだか、キツネにだまされでもしたような気持ちで首を捻りながら入場しました。

おもしろい〜。

たまたま読み込み装置が壊れていたのか、真相は不明です。

 

映画を見終えて外へ出ると、すっかり陽が落ちていました。
映画の感想なんかを語りながら横浜駅へゆっくりと歩いていたら、またまた、ちょっと来ない間に進化してます。

みなとみらいは、絶え間なく変化する町ですね。

 

不通になっていたグランモール公園から駅にショートカットできる横断歩道も開通。

横浜シンフォステージも出来上がって、堂々たる姿を披露してました。

完成と思われる横浜シンフォステージを月が見降ろす。ここでどんなことが行われるのでしょう。

横浜シンフォステージ前。緑も配置。

近未来的でかっこいい。

こんな日々進化する町を見届けられるのもいつまでだろう。

スマホの画面が多少見えづらくても、足底筋腱膜症が完治してなくても、見えるうち・歩けるうち・おいしく楽しく食べられるうちに、残りの人生時間、そのひとこまひとこまを大切にしたいな。
それがパーフェクトディズな気がするな。