シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

だけどやっぱりすてきアフタヌーンティー

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アフタヌーンティーにお作法があることなんか知りませんでした。

 

考えてみたら、そりゃそーでしょうって話しですよね。

あれだけの歴史のある国のお楽しみティータイムです。

日本のお茶の世界にしたって、裏だの表だのあるわけですから。

 

録画しておいた番組の中で紹介されていておりました。

クラッシックなアフタヌーンティーの世界。

 

そこはイギリスの老舗五つ星ホテル。

廊下も壁も天井も、ヴェルサイユ宮殿シェーンブルン宮殿?っていうくらいのゴージャスな設え。

あちこちのキラキラした装飾、ぱりっと皴ひとつない真っ白なクロスがかけられたテーブルに、彫刻でデコレートされた枠の布張りの白い椅子。

例のあのオカモチを最大級に美しくしたみたいな三段のお皿。

そこに盛り付けられた、色とりどりのお菓子やサンドウィッチの数々。

磨き込まれたピッカピカのシルバーのティーポットやカトラリーの皆さんが、どうぞ~わたくしをお使いくださいまし~って準備万端。

 

いくらワタクシが見めも麗しく動きも美しいとしてもですよ(うそです)、ここにポンって降り立ったら、その場でアウト~退場~!ナゼアナタココイマスーカ?ドラえもんのどこでもドアで即刻引き戻し~っていうくらい煌びやかで神々しくて全てに神経が行き届いてるって感じの。

 

そんな空間。

 

酔いしれてふらふらしそうな世界に、

お茶の専門家 ジェーン先生登場!

 このジェーン先生。ご年齢は恐らくカンレキ前後。

髪色は赤茶。そして、ショートカットなのかライオンカットなのかちょっとわからない前衛的な髪形。前から見るとショート。横から見ると若干モヒカン入りのライオン丸。耳、首、腕、指と付けられるところにはすべてアクセサリー。しかし、それほど気合の入ったものではなく、耳なんかもカジュアルなぶらぶら系。あたくし、こういう場所には慣れ慣れなんですの、おーほっほっほっ、って普段はワタクシが冗談でしか言わないセリフが飛び出してきそうなそんなご風情です。

薄いピンクのセーターワンピが肌の白さにしっくりきています。ネイルは爪先だけ白であとは上品なピンクのジェルネイル(たぶん)。なかなかのおしゃれさんです。

 

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このお茶の専門家 ライオン丸ジェーン先生が、伝統的なアフタヌーンティーの作法をレクチャーしてくださいました。 

 

なるほど!と思ったポイントをまとめてみたいと思います。

 

✿ 三段のスタンドの一番下に盛り付けられているサンドウィッチ

今の今まで、ただのサンドウィッチだと思っていました。

違うんですよー。

手で食べられるようにフィンガーサンドなんですって。

イギリスでは一時期、手袋をしたままこのサンドを食べるのが流行したので、手が汚れないように工夫されているそうです。

ここでのポイントは、

①フィンガーサンドを指で品よく丁寧につまみます。

②決して、そのまま口へ運んではいけません!

 

ここで、一緒に見ていたルーティーンT氏の悲壮な声が!

 

「ダメだ~!俺、そのまま食べてた~泣!」

 

どーすればいいのか?

 

③いったん、ケーキ皿に置いてください。いったん置いてから、ゆっくりと二本指で上品につまんで3口でいただきます。ひと口でも2口でもありません。

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✿ さて、真ん中の段のスコーンです

①ナイフを入れて横に二つに分けます。

②分けた片方にジャムとクロッテッドクリームを塗るのですが、それぞれ容器から直接塗ってはいけません。必ず、ジャム、クリームの順にいったんケーキ皿に取ります。塗る順番はジャムが先かクリームが先か英国内でも論争になるところだそうです。正直、どっちでも良くない?と思いましたが黙って続きをみました。何事も作法には辛抱が肝心です。

 

③食べるところはありませんでした。。。

 

✿ 紅茶について

ブラックティー(すなわち紅茶)は濃いです。

見ただけで、わ!コーヒー?っていうくらい濃いです。

ワタクシが今まで淹れてきたあれはいったい何だったんだろう? あんなに薄いものを、香りがいいね。今日はおいしく入ったね。とか言って満足していた自分にハテナマークをつけてさらし者にしたいくらい濃い。

なので、少しだけミルクを入れます。

この時!

ミルクはしぶきを立てないように注ぎます。

スプーンは静かにかつ繊細に動かします。表面あたりをなでる感じで。

決してカラカラと音を立ててはいけません。

 

「ぅうお!」

 

ここでまた、ルーティーンT氏。痛恨の退場です。彼は、混ぜるという行為が大好きな上にカラカラという効果音もまた大好きなのです。カラカラと音を立てながら長時間混ぜ続けるのが彼のやり方。残念としか言えません。

 

そして、混ぜ終わったら、スプーンはどこに置きますか?

カップの後ろっ側!って言われた方、もしくは、カップの前に決まってるじゃないとおっしゃった方。

ブッブー!

混ぜ終わったスプーンは、そっと、カップのハンドル(持ち手)の下に置きます。

 

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ライオン丸ジェーン先生の優雅さに見とれているうちにレクチャーは終了しました。

 

そして、どんなお作法があろうとも、やっぱりお茶の時間ってすてき。

イギリスでは、貴族たちが飛び切りのおしゃれをしてティータイムを楽しんでいたそうです。

 

いくつになってもオシャレしていたいな。

オシャレなんて、いい年になったら関係ないでしょ、無駄でしょ、なんてことはない。ライオン丸ジェーン先生を見ていたら、どんな年齢になっても今を楽しんでる、自分を大切にしているって素敵だな。年令による生態的な枯れは仕方がないけど、自分を見捨てずに好きな感じでおしゃれも楽しみたいな、と思った次第です!

 

なお、この番組は、NHK「世界は欲しいものであふれてる」の中のひとつです。