シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

門司港レトロ光の顔と出光美術館の若冲

この、すてきな建物 ↓↓  (この記事は2023.9.30の情報です)

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「あ~ここね!」とすぐさまおわかりになる方も多いと思います。

このレトロな感じ。

福岡県のはじっこ門司港の駅舎です。

現役で重要文化財に指定されている駅は2つ。

東京駅と…ここ門司港!なんですって。

 

門司港は、福岡県の最北端。

地図で言うと、ここ ⇩

グーグルマップからお借りしました

ほらほら、見て見て見てほしい〜!

門司港駅ホーム。なんか味がある~。

(たぶん)今はもう使われていない窓口。作りが贅沢~。

スタバも入ってるんですけど、見て〜⇩

天井の梁のデコレーション(?)って言うのかな。こんな天井無いよね。おしゃれな電灯。

ついつい入りたくなるでしょ。

扉の感じ。腰壁の下部の石造り。窓。

すいません。

駅舎の段階でこんなじゃ、とても後が続きませんね。

サクサク行きます。

 

門司港は、山口県と九州を繋ぐ大きな橋、関門橋(かんもんきょう)のかかる町。

関門橋がまたぐ関門海峡といえば、

平家が滅んだ海

・武蔵と小次郎が決闘した巌流島

・歩いて渡れる関門トンネル

等など、たくさんの歴史や見所があります。

 

が、やっと門司港を訪れることができた私が、これすごいや〜ん!

と思ったのが、これ!

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これ、すごくないですか?

関門海峡を攻略するんですよ。

え? わかりにくい?

ものすご〜くデフォルメすると、こういう感じです。赤い矢印に沿って移動します。

 ⇩

電車⇒歩く⇒バス⇒船

北九州銀行レトロライン潮風号

門司港駅の近くから、こんな電車に乗って

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バスガイドならぬ、電車ガイドさんと一緒にゆるゆる町を楽しみます。

天井に関門橋 ↓↓

車内はこんな感じ。かわいい。ハロウィンの飾り付けしてました。

ほんの10分あるかないかの地味~な旅なんですけどね。

沿道の人に手を振ったりして、なんかいいんですよ~。

終着のめかり駅に着いたら、いざ、関門海峡を歩いて渡る関門トンネルへ。

海底を歩いて渡る関門トンネル

海峡を歩いて渡れる海底トンネルの入り口ですが、すぐですよ〜と言われて気楽に考えていたら…探しました!

途中で犬の散歩をしている人に尋ねたり。

地元の人の「すぐですよ」くらい当てにならないものはありません(笑)

案内板とかほぼ無いんですよ。

でも、それがまた、面白い!

10万トンクラスのでっかい船舶が次々と関門橋をくぐって消えていく雄大な景色が目の前に広がってるんです。一日に約500隻も通るらしいです。

船のゆくえを妄想しつつ、のんびり探し歩くこと5分くらいかな。

ここかな~?と見つけたエレベーターで地下へ。

なにも案内らしきものがないエレベーターで地下60メーターへ降りる

さあ、出発。下関へと歩きます。めざせ、本州(手ぶれしててスミマセン)

途中で県境をまたぎます。

無事に人道トンネル780メーターを渡り切ると、今度はさっきまで向こう岸から見ていた下関に到着しています。

ただそれだけなんです。

でもね、海底ですよ。海の下を歩いて渡ったんですよ。

空気を吸えるのが不思議でしたし、何よりどうやってこのトンネルを掘ったのかその大事業を考えると一歩一歩を無駄にできない気がしました。

ただ、人気の少ない時間は避けたほうがいいかも。

海底ですから。逃げようと思っても、エレベーター以外逃げられません。地下60mの恐怖を改めて感じますよ。

下関側から門司港側を望む。右写真はタッキーの手形(白い矢印)ドラマ出演の関係で色んな俳優さんの手形ありました。

サンデンバスで唐戸市場へだいたい10分に一本くらいの本数)

出口を出たら道路を渡って反対車線のバスで、唐戸市場へ。

バスを待つ間、目の前の山頂付近を行ったり来たりしている「火の山ロープーウエイ」の姿が小さく見えます。 

「火の山」っていう名前に先人の想いを感じます。

バスに乗り込み唐戸まで5分くらいでしょうか。

 

唐戸市場は、名物の寿司バイキングが大盛況。

ほとんど韓国とか中国から来た外国人でした。

2階から見た市場。皆さん目の色を変えて握りずしを選んでいましたよ

オバサンは、ちょっとこの混雑は無理。お腹もすいてないしな〜と2階に上がったら、入るつもりもなかった店にフラフラ入ってしまい「入るんじゃなかった~(後悔)」とか思いながら「大エビフライ定食」を食べてしまいました。

なぜに〜?

たぶん「大エビ」に惹かれたんだと思います。

エビが本当に分厚くてびっくりしましたよ。

大将と思われる人が大正えびです、と教えてくれました。

このエビ本当に大きかった!

「よし」という店。出てからよく見ると、なんだか有名なお店のようでした。

関門汽船で海を渡る

ここ唐戸から、小型の船で門司港へと戻りました。が、この船がまたね〜「となりのトトロ」に出てくる「ネコバス」かいっ!って思うくらい速いんですよ。ビュンビュンです。

お客さんを乗せたかと思うや否や、水飛沫をビシバシ上げながらカイツブリの夫婦みたいに水面を走ります。下関側から門司側まで5分!

ちょっと怖かった~。

ビュンビュン丸ですかー?ってくらい早い

下関側に戻るお姿

ね!

ね、って言われても…て思うかもしれないですけど、

・これだけの距離を旅してですよ

・壮大なる海もほんまもんのほんまもん

・乗り物に三つも乗ってですよ

・海底を歩いてですよ

・2つの県を楽しんでですよ

なんと!たったの800円

すばらしくないですか?

下世話なお話しではありますが、テーマパークのアトラクションなら潮風号に乗った時点ですでに…。

私は時間の関係で、駆け足で進みましたが、時間が許せば寄り道するところもいっぱいです。

 

宿泊は、プレミアホテル門司港

他にホテルあったかな〜?建築的にも現在の名前に至るまでの歴史的にもなかなか面白いホテルでした。

プレミアホテル門司港さんのHPです ⇩ よろしかったら。

https://premierhotel-group.com/mojikohotel/lp/arc.html

夕刻に海沿いを散歩していたら、映画のシーンのような黄昏空が目の前に。

  ⇩

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夕刻の美しさ

翌朝、早起きして海沿いを散歩していたら、

わらわらと人々が集まっています。

なにごと?

さりげなく紛れて様子を伺っていると、

ラジオ体操!

清々しい朝の空気と青い海を目の前にしながらの自主体操。

なんてすてきな町でしょうね。

海沿いだけでなく門司港駅舎の前にもラジオ体操の人々

気持ちよくご一緒させていただきました😁

出光美術館

出光美術館は都内にありますが、ここ門司港にもありました。

百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光興産の創業者、出光佐三さんゆかりの美術館。

なんと若冲をやっていたんですよ。

(私の)筆が遅くてご案内がいつも開催期間に間に合わない

点数は多くなかったですが、土曜日でもゆったりと鑑賞できました。初めて実物を見ることができ、素晴らしい筆さばきと独創性を独り占めできてコーフン。

意外にも、併設(恐らく常設)されていた陶芸家 板谷波山展が面白い。何がって破山さんと実質的パトロン出光佐三さんのやり取り。破山の芸術を見返したくなって2周回りました!

 

おまけ 海峡ミュージアムのカフェ

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この広々とした空間。窓の外は海。

ちょうどピアノの生演奏もされていて、心くつろぐカフェです。

門司港の歴史から現代に至るまで、様々な工夫で楽しめるようになっていました。

ぜひ、行ってみていただきたいです。

 

こんなに素敵なところなのに、イマイチの賑わいなんですよね。

門司港って。

もっとたくさんの人に来ていただけるといいなと思いました。

もう一歩内側の門司港を歩くと、それを実感します。

日本って、本当に人が少なくなっているんだな~と。