シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

伝えるか伝えないかそのままか。お付き合いの難題

このたび、「健脚系女子の会」を発足いたしました(笑)

健やかなる脚の会。

足腰じょうぶ系女子の会でございます。

歩くのが大好きだから、あちこち歩きにまいりましょう、ただそれだけの単純な会であります。ははは😅

構成は、60才前後2名と70才前後1名という全3名。

 

先日、第一回と称して餃子を食べに行きました。

な?

食べに?

歩きにじゃなくて?

ですよね~。

実は、生地から手作りしてくれる上にお味も最高!な餃子屋さんが5月いっぱいで店を閉じると小耳に挟んでしまったのです。名残惜しすぎです。最後にもう一度行っておかねばなりません。

これには会員約3名全員が盛り上がって同意。全員一致。

中でも私の大好きな生姜がたっぷり包み込まれた「しょうが餃子」は絶対に食べておかねばなりません。

したがって、記念すべき第一回、健脚系女子の会合は・・・

食べました _| ̄|○

歩いておりません。

女子の陥りがちな「飲み食い」の世界から始まってしまいました。

健やかなる胃腸の、健腸系女子の会ではないことを、全ての会員(全3名)がスタートから肝に銘じなければいけない事態となりました。

しかし、この日の餃子オーダーは、にら・にんにく・えび・しょうが・しそ・チーズ餅・スタミナ・ニンニク味噌と全種類を隈なく制覇しましたので、ある意味ではマラソンコース全制覇といえるかもしれません(そこじゃないですね)

 

さて、うまい餃子にビールなど数杯を流し込んで良い気分、全3名の宴もたけなわ、モロセンパイが「わたし悩んでるの」と言い出しました。

モロセンパイはまがうことなき70前後(はっきりとは言えない女子の年齢)

悩んでるのって、そんな、まるで花もツボミの乙女みたいなセリフ。

長いこと聞いてない気がするな~。

一体全体どうなさいました。

ほろ酔いのおちゃらけ気分満載の2名(私を含む)が持っていたジョッキをガタリと置いて、ネクタイを締め直したサラリーマンみたいにいきなりシャンとしました。

 

聞けば、ご近所さんのことですって。

なんだ~と思うでしょうが、これが結構むずかしい。

モロセンパイは、このたび定年で仕事を辞めたばかりの住宅街住まい。

すると、待ってましたとばかりに、ご近所さん数人から次々とお誘いが入るというのです。

誘われるなんてええんやない?

みんなから、好かれてるってことよねー。

なんて言っていると、どうやらそんな単純なことでもないらしい。

買物やランチはもちろん、センパイの毎日のお楽しみ朝のウォーキング(どんだけ歩くの好きやねん)にも一緒に行きたいと待ち合わせをすることになったそうです。

しかし、平気で遅れて来る、歩くスピードが遅すぎる、夜中に電気が付いてたけど何してたの?と聞かれてびっくりする等、自分のペースが崩れるし、監視されてるみたいだし、交際費は追い付かないしで、これどうしたらいいの~?状態なんですって。

 

だったら、都合が悪いのよ~とか、用があるの~とか少しずつフェードアウトしていけばいいんでないの?

所詮他人事の外野はなんだかんだと言いたい放題。

確かに、職場の人間関係なら退職と同時にフェードアウトもありだけど、長年お付き合いしてきたご近所となるとそうはいかない。

遠ざかるにも近すぎる。

仕事を探してまた外へ出たいし、引っ越したいくらいなのよ~と、そんなに?と思うくらいかなりお困りのご様子。だからといって、仕事を探すのも引っ越しをするのも、年齢的に厳しい。

 

いやそれは難しいねぇ~。

気にかけてもらえてるのは、ありがたいことだしね〜。

最終的には、解決策は出ずに終了。

 

私の母が施設に入る前のことでした。

父が亡くなり独り住まいとなって、ご近所さんもひとり二人と欠けて行き、自分も歳を取って思うように動けなくなってからは、ご近所付き合いに苦労していました。

来てほしくない人に限って頻繁にやって来る。

利用されていたんです。

実家を訪ねるたびに愚痴るので、インターフォンのカメラでわかるんだから、その人が来たら居留守を使えば?と言っても、そうはいかないと必ず招き入れて、災難に巻き込まれていました。

仲良しのふりをして、高価な化粧品を売りつける人もいました。

通常では購入しないメーカーの化粧品が、使われないままいくつもゴロゴロしていたので、おかしいなと聞き込んで発覚しました。

それでも、その人には何も言わないでくれと頼まれました。

来てほしくない人はいるけど、孤独にはなりたくない。

でも、それだけじゃない何かがあったのでしょうか。

 

年を重ねれば周囲も自分にも色々な変化が訪れます。

嫌なものは嫌と言える間柄でなければ、続けて行くのは苦痛です。

餃子のように、包み込んでばかりではパンクしてしまうのです。

何らかの方法で伝えるなり、離れるなりしなければ、結局のところ自分が破裂してしまいます。

実際、母は施設に入ってからもその人達のことを延々とののしり続けました。

当時は、うつ病を伴う認知症初期と診断された母でしたが、嫌なのに断れないお付き合いが、うつ病を引き起こし認知症を進める要因のひとつになったと私は思います。

 

しかし一方、母にとって迷惑で仕方なかった人々は、案外自分ではそういう自覚がないものです。

自覚できないように振舞っていたのも母自身なのです。

実はものすごく嫌がられていたなんて思いもしないし、逆に喜ばれていると思っていたかもしれません。

これは、双方にとって悲劇です。

嫌なことは嫌だと、何らかの方法で伝えることができれば、案外な~んだとなるかもしれません。

伝えた時点でダメになる関係なら、そこまでなのです。

そこで終了していい、むしろ終わらせるべきだと私は思います。

 

モロセンパイからは、話したおかげで解決策が出そうと連絡が来ました。

センパイは、頼ってくる人を失望させないお付き合い上手。しかし、かと言っておとなしく言いなりになるタイプでもない。

前に進むためには、はっきりとものが言える改革派。

もの言うアラ70です。

なんとか改善を試みるに違いないです。

 

この先もずっといい関係でいたい人なら、何らかの形で伝えたいし伝えて欲しい。

私は、そう思うのであります。