シニアーゼ〜まるくるみらくる

60代は余生じゃない。荷物を降ろした新しい人生の始まりなのだ。

老いてからでは遅い 旅で未来に船出する

今ね、九州にいるのよ。

しばらく会っていない友人に連絡した時の返信です。

九州、いいねー。見どころも、おいしいものもたっぷりあるし。

旅行を存分に楽しんでね~と返信しましたら、

一カ月いるのよ~。

一カ月!?

そんなに長く、なんでー?

 

彼女は、一時、同じ職場でともに働いていた仲間。

身体に無理をしたくないと彼女自身はすでに引退済み。

最近、彼女の夫さんも定年退職を果たし、子ども達もとっくに巣立ち、毎日を慎ましく、ゆっくりと楽しんで過ごしていた。

ところが、夫婦そろってとても仲の良い大切な方が50代の若さで突然亡くなってしまった、それは二人にとって大変な悲しみとショックだった、と彼女は言う。

 

そして、どう九州に繋がった?

これはもう、のんびりしてる場合じゃない。

人生、何が起こるかわからない。

身体が動く元気なうちにやらなくっちゃってなったわけ。

それで、一カ月?

もともと九州に行ってみたかったんだけど、ほら、うち、犬がいるじゃない。

だから、長期の旅行はね~って思ってたんだけど。

だったら、一緒に行ける方法を考えればいいじゃない、ってなってさ。

ペット可のマンスリーマンションがあったわ、って。

で、今、九州で一カ月のマンスリーマンション暮らししてるのよ。

 

スンバラスィー!!!って心の中で拍手しました。

普通なら、犬がいるし~、お金もかかるし...なんて足踏みしてしまうところ。

それが。

この決断。

これから先の、老いて行くふたり。

二人の未来を見仰いだ時に、すとん!と落ちて来た決断。

そして実行。

 

二人と一匹で足の向くまま気の向くまま、あちこち思う存分放浪するんだろうな。

自炊すれば節約もできるし、なにより現地の食材をゲットしてあれこれ調理するのもまた楽しい。ワンちゃんを介して顔なじみができるかも。

生活するから、色んなあれこれに遭遇し、てんやわんやなストーリーが展開するかも。

ただ出かけて、楽しんでおしまいじゃないところが最高です。

想像するだけでワクワクしますね。

心にも体にもたっぷりの一カ月を過ごしたら、きっと、何かが芽生えたり、今までとは違う世界を見つけたり、日常のささやかな暮らしに感謝したりするんだろうな。

身体は老いをどんどんしょい込んでいくけど、心は納得できる未来へと羽ばたいていくに違いないです。

 

60歳を過ぎても、現代の人々って元気なんですよね。

特に、昨日まで59歳だった60歳とか、え?なんで?別に変わりないよ、って感じなんですよ。

だから、気がつかないんです。

自分が少しずつ少しずつ「老いている」ってことに。

そうして、気がつかないまま、いつの間にか思うように体が動かせません、ヨタヘロ期に突入してました、すっかり老いていました、なんて、悲しくないですか。

身体が動いて、元気なら、それを生かすべきだと思うわけです。

なんでもいいと思うわけです。

余談ですが、仕事があればなおいい。体力と嗜好に合った仕事。

興味を惹かれることなら、とりあえずやってみる。

ここまで頑張って来て、やっと、身軽な生活になったんです。

残された時間は、自分たちのために。

 

人生。

いつどうなるかわかりません。

誰にだって寿命も運命もわかりません。

ましてや健康でいられる年月が少ない60歳以降。

まだまだチャレンジャーでいたいです。